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中国神話エピソードゼロ

中国神話を、過去2回紹介してきました。

第1回目に紹介した三皇のうち、

女媧伏羲については、

兄妹とも、夫婦とも伝えられ、

この神話の言い伝え内容(設定?)がはっきりしないところがあります。

さらに、ここからもっと不思議な話があります。

仮に兄妹だとすると、その親や創造主に

位置づけられる神は誰なのかということです。

伏羲については、

西北にある華胥の国(かしょのくに)の娘が

雷沢(らいたく)の地で大きな足跡を踏み、

その時に宿した子が伏羲であったとされています。

との言い伝えがあります。ということは、

人類創造前に、人類が居たのか、

これらは神代のことなのかがわかりません。

 

華胥の国は、後の黄帝が、昼寝の夢に見た理想郷とされ、

為政者はなく、人々は自然に従って行き、

欲望がなく、とても長寿で、

よく治まっていたとされています。

ここから、華胥の夢という言葉は、

心地よい昼寝を指す言葉の由来とされています。

 

さて、大きな足跡を踏んで、

子を宿したという不思議なエピソードですが、

実は、周王朝、姫氏の祖先とされる

后稷(こうしょく)も、姜嫄(きょうげん)という女性が、

野に出て、巨人の足跡を見て、面白がり、

これを踏んだところ、

子(后稷)を宿したとのエピソードがあります。

 

 これら2つの神話のエピソードからすると、

神の時代と人類創造の間に、巨人の存在が

うかがえるような内容です。

また、別の神話には、龍伯国(りゅうはくこく)

という龍伯という巨人が住む国の存在が紹介されています。

 

 一方、旧約聖書の中には、神と人間とのハーフとして、

ネフィリムという巨人が「人類が繫栄する前に

大地を支配していた。お互い争って滅んだ」

と紹介されています。

 各国に、巨人伝説が存在しますが、

中国神話にも巨人伝説が垣間見えるのが面白いです。

 

中国の神話は、『史記』、『山海経』、

列子』などで紹介されています。

日本のように『古事記』『日本書紀』、

キリスト教の『聖書』のように、

体系化されておらず、言い伝えを

まとめられたものなので、諸説ありという状態です。