出張者のための中国語講座

中国語をもっと身近に簡単に

にほんブログ村 外国語ブログ 中国語へ

中国の役立つことわざ2

今回も前回に引き続き、日本ではほとんど

知られていないが、中国ではよく使われる

ことわざや成語の紹介です。

ことわざは、中国語では、俗語(スゥユゥ)と言います。

成語は、日本では、故事成語として学校で習いましたね。

故事(グゥシ)は、中国語では物語という意味で、

成語(チェンユゥ)が四字熟語を指すことが多いです。

つまり、昔の物語や逸話から生まれた言葉という意味です。

 

用人不疑,疑人不用ヨンレンブゥイィ、イィレンブヨン)

 これは中国ビジネスをしていると、

中国人からも日本人からも諭される言葉ですが、

これを生かし切れている人は意外と少ないものです。

人を用いる時は疑うな。人を疑うなら用いるな

という意味です。ところが、日本人あるあるですが、

信用できる人を用いたものの、任せきって、

確認や監査などを怠った結果、信用できる人が

疑わしい人になってしまうことがしばしばです。

 

旁敲侧击(パンチャオツァジィ)

旁と侧は、それぞれ片方という意味で、

敲は叩く、击は攻撃の撃の意味です。

片方を叩いてもう片方を攻撃することから、

「直接は言わずに、それとなくほのめかす」

という意味です。日本には、本音と建前、

或いは社交辞令などがあり、直接、伝えると

失礼になるので、建前を伝えて、相手が本音を

察するという大人のコミュニケーションは

存在しますが、中国の旁敲侧击は、

これとはかなり違っています。

全然違うことを言って、本当に伝えたいことは

全く別のことであったということが結構あります。

 

指桑骂槐ジーサンマァファイ)

 これも旁敲侧击と少し似ていますが、

こちらは、日本語でも辞書を調べると出てくる成語で、

日本語では、指桑罵槐(しそうばかい)と読みます。

兵法三十六計のひとつです。

桑を指して、槐(エンジュ)を罵るということから、

本当に注意したい批判ではなく、

別の相手を批判するという意味です。

 

亡羊补牢(ワンヤンブウラオ)

亡羊は、羊がいなくなる、补は補の簡体字で、

补牢は檻を修理するという意味です。

日本語読みだと、亡羊補牢(ぼうようほろう)です。

意味は、羊の檻が壊れていて、羊が逃げてしまってから、

檻を修理するということから、

失敗した後で対策を取るという意味です。

これは、失敗してから対策取っても後の祭り

という意味と、失敗してからでもすぐに対策を

取るべきの両方の意味があるようです。

 

拆东墙,补西墙(チャイドンチァン、ブゥシーチァン)

 拆は壊す、墙は壁の意味で、東の壁を壊して、

西の壁を修理するという意味です。

一体どういうことかと思いますが、

言葉の通り、西の壁を修理するために、

その材料を東の壁を壊して持ってきても、

根本的な解決にはなっていません。

つまり、その場しのぎの対応をするという意味です。

 

对牛弹琴(ドィニュウタンチン)

对牛は牛に対して、弹琴は、楽器の琴を弾くということで、

牛に対して琴を弾いても無駄、馬の耳に念仏という意味です。

同じ意味のことわざでも、登場する動物や

伝える内容が異なるのはおもしろいです。

 

偷工减料(トウゴンジエンリャオ)

 偷(トウ)は盗むという意味で、

泥棒(特にこそ泥)は、小偷(シャオトゥ)と言います。

そして、偷工减料は、工事を盗んで、

材料を減らすので、手抜き工事という意味です。

特に、マンションの手抜き工事では、

豆腐渣工程(ドウフジャァゴンチャン)

=おから工事とともに使われます。

 

实事求是(シーシーチュウシィ)

 日本語では、事実求是(じじつきゅうぜ)です。

毛沢東がしばしば用いたことでも有名で、

事実に基づいて真理を求めるという意味です。

 

不管白猫黑猫,抓住老鼠就是好猫(ブゥグァンヘイマオバイマオ、ジュオジュウラオシュジュウシハオマオ)。

 元々は、四川省の古いことわざで、

鄧小平が改革開放政策のときに用いたことで、

有名となりました。

 白い猫でも黒い猫でも、ネズミを捕まえるのは良い猫だ。