出張者のための中国語講座

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中国の役立つことわざ

中国ビジネスをする人以外にも、

日本国内で就業する中国人が増えたため、

今やどこで学ぶ、働く、生活する場合も、

中国への文化的な理解があった方が何かとスムーズです。

論語などの学校で学ぶ漢文や、

三国志など小説の中の中国は、

日本人向けにカスタマイズされていることが多く、

その知識が却って誤解の元となることもしばしばです。

 中国ではよく使われているが、

日本ではほとんど使われていないことわざや

故事成語に注目すると、現代中国人と日本人の

考え方や習慣の違い、比較文化への理解に

大きく参考になります。

今回は、そんな中国語をいくつか紹介したいと思います。

 

江山易改,本性難移(ジャンシャンイーガイ、ベンシンナンイー)

江は、長江のように、大きな川の意味です。

つまり、河川や山は改変しやすいが、

人間の本質は変えることは難しいという意味です。

 

上有政策,下有对策(シャンヨウジェンツァ、シャヨウトイツァ)

これは結構有名ですね。上に政策あれば、下に対策あり。

 

上梁不正,下梁歪(シャンリァンブゥジェン、シャリァンワイ)

上の梁が正しくなければ、下の者も歪む。

上に立つ者が正しくなければ、下の者も悪くなるという意味です。

 

车到山前必有路(チャーダオシャンチェン、ビーヨウルゥ)

車が山の前で行き止まりとなっても、必ず道がある。

 

眼见为实,耳听为虚(イェンジェンウェイシー、アェティンウェイシュウ)

眼で見たことは事実であり、耳で聞いたことは嘘である。

日本でもよく知られる百聞は一見に如かずは、

百闻不如一见(バイウェンブウルゥイージェン)

もありますが、意外と使われないです。

むしろ、眼见为实,耳听为虚の方が

ビジネスをする上では、リアリティがあります。

 

众口难调(ジョンコウナンティオ)

多くの人の口に合わせるのは難しいという意味です。

日本よりも中国は、土地も広いが人の好みも様々です。

北と南では主食すら違い、言葉も全く異なります。

北京などで標準語を学んでも、

香港映画で広東語を聞き取ることは困難です。

 

滥竽充数(ランユゥチョンシュウ)

実力のない者が、その道の専門家の中に混じっている。

人数をそろえるために不良品を混ぜてごまかす。

 戦国時代、斉の国(現代の山東省)の宣王は、

竽(中国の楽器で笛の1種)の音を聞くのが好きで、

竽のできる人を300人雇ったところ、

竽の吹けない南郭が混じって高禄を得ていた。

湣(ビン)王の代になり、湣王は合奏よりも、

独奏を好んだため、一人一人に竽を吹かせると

南郭は逃げ去ったという故事から。南郭濫吹

 

挂羊头,卖狗肉(グァヤントウ、マイゴウロウ)

羊の頭をかけて、犬の肉を売る。日本でも羊頭狗肉として、

故事成語にありますが、中国では、

特に、食品分野で実際の宣伝や表示と、

売ってるものが異なり粗悪品を

売っている場合によく使われます。

羊头狗肉とも言います。