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中秋節と国慶節

旧暦の8月15日は、中秋節(ジョンチュウジェ)と言って、

中国ではとても大事な日です。

月餅などの送りものをお世話になった方に贈ったり、

家族団らんで過ごしたりと、

中国以外の国や地域でも、

中華圏、特に漢民族では伝統的な祝日です。

 

この中秋節。日本では明治以降、新暦太陽暦)と

なったことで、現代日本人はほとんどピンときません。

しかし、中秋の名月、或いは十五夜のお月さん

ということで、少し風習は違いますが、

満月の夜に、お団子を食べるという

伝統は残っています。

旧暦とは太陰暦によるものなので、

月の満ち欠けや大きさが特徴的なのです。

十五夜の十五は、旧暦の15日のことです。

しかし、旧暦を意識することが無いので、

旧暦の8月15日と言われても、

新暦ではいつなのかが調べないとわかりません。

中国のカレンダーでは、新暦と旧暦が

併記されていますので、すぐにわかるので、

伝統的な暦を確認するのに便利です。

 

中秋節の次に来て、春節と並んで長期休暇と

なるのが国慶(グォチンジエ)です。

その名の通り、国を慶ぶ(祝う)日です。

1949年10月1日に、毛沢東天安門広場で、

中華人民共和国の成立を宣言したことに

由来するもので、新中国ができた日です。

ですので、国家的行事や報道は多いものの、

まだまだ歴史は浅く、民衆の伝統的な

祝日ではないため、中国人にとっては

長期休暇で、帰省や旅行のための休暇となっています。

 

さて、中国で国慶節の話題が出ると、

日本の国慶節はいつか?と聞かれることがあります。

日本の建国記念日は、国ができた日という

位置づけですので、2月11日です。

と、ここでふと疑問に思うのは、

由来は何だったかということです。

調べてみますと、古事記日本書紀神武天皇が、

紀元前660年の元旦に、初代天皇に即位した日と

されていて、それを明治になって、

新暦で計算すると、2月11日にあたることで、

この日に定められました。

戦前は、紀元節と言われましたが、

戦後GHQから停止されたものの、

その後、建国記念日の復活が望まれるも、

日本書紀の記述の日を計算した日とすることや、

戦前への回帰へ懸念する意見も出たことで、

建国を記念する日ということで、

建国記念日ではなく、建国記念の日とされて、

現在に至っています。

2月11日は、旧暦の元旦でしたので、

中国の春節旧正月)と近い日となっています。