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中国でカンフーは通じない!?

中国と言えば、中華料理、歴史、人口が多いなど、

様々イメージすることがありますが、

中でも、香港映画などの影響で、

カンフーをイメージされる方も多いと思います。
ところが、中国で、カンフーと言っても、

通じないことが多いです。
カンフーは、中国語(普通語)では、

武術(ウゥシュゥ)または国術(グォシュゥ)と言います。

では、少林寺はカンフー?太極拳は?等々、

様々な中国武術との関係はどういうものでしょうか?

今回は、その辺りを整理したいと思います。

 

カンフーの由来
 日本でカンフーと言われているのは、

中国武術の総称で、その中に様々な武術が

あるという位置づけです。

日本で言えば、武道にあたるものです。

カンフーは書くと功夫で、

これは広東語ではコンフーと発音し、

ブルースリーが米国で活躍することになった際、

英語で、カンフーと発音したことが由来です。

香港は、中国では南方であり、広東語圏ですので、

米国経由や香港経由で日本に入ってくると、

カンフー映画と言われることになりました。

 

中国人はみんなカンフーができるのか?
 ジャッキーチェンの映画などを見ると、

街中で、様々な武術の使い手が現れますが、

現代中国ではどうなのでしょう?

河南省など武術の盛んな地域を除くと、

町道場は非常に少なく、習い事の中でも

かなり少数派というのが実情です。

もちろん、世界大会に出場するような

選手も多く存在しますが、

どちらかというと子どものころから、

英才教育を受けて選手になるような人が多いようです。
 山東省では、歴史的に蟷螂拳の発祥の地とされ、

義和団の乱が最初に起こった地域ですが、

韓国人や朝鮮族が多いせいか、テコンドーの方が多く、

中国武術を教えているところはごくわずかです。
 さらに、現在では、習い事としては

塾やピアノといったお受験、お勉強に

割かれる時間が多く、日本よりもスポーツや

武道の機会は少ないです。

大人になると一部の健康意識の高い人を除くと、

特に男性は、その食生活や生活習慣から、

20代後半ともなると、すっかり魔人ブウ

ような体型になってしまう人も少なくありません。

 

北と南で違いがある?
 中国は国土が広く、特に黄河や長江を挟んで、

北と南で、言語も文化も大きく異なり、

カンフーにおいても北と南で

全く異なる特徴があります。

カンフー映画の多くが香港映画ですが、

そこで使われるカンフーは、

多くが少林寺など北方の武術です。

これは、少林寺の影響もありますが、

北方の武術は、優雅で軽やかに

舞うような特徴があるため、

映えるということがあります。

一方、南方は福建省が武術のメッカと

なっていますが、沖縄に伝わった

空手の源流と言われるように、

跳躍などは少なく、重厚な拳が特徴です。

 次回は、みんな大好き少林寺について、

触れたいと思います。ではまた。