以前、中国の友人と日本料理屋で、
日本式ラーメンを食べていたときのこと。
友人が、メンマを食べて、
「これおいしいけど、何ていう食べ物?」と聞いてきました。
なので、「それはメンマ」って答えたのですが、
「メンマってどういう字?」とまた質問。
日本人と中国人で会話していると、
時々、伝わらない単語がある時に、紙に文字を書いたり、
スマホで入力して筆談で会話を補うことがあります。
その時は、紙に、メンマと書こうと思ったのですが、
メンマという漢字が思い出せない、、、、、、
そこで、別の名前なら書けると思いついて、
書いて見せたのが、支那竹(シナチク)。
と、相手は、急に怒り出し、
「なんで、こんな悪い名前がついてるんだ!」
となりました。その場は、固有名詞だから、
仕方がないと収めたものの、
こういうところは、結構気にするのだと勉強になりました。
ちなみに、メンマは、麻竹を発酵させて乾燥して作ることから、
漢字では、麺麻と書きます。
戦前の中国への呼び方としか認識しておらず、
ほとんどの人は、固有名詞の中に存在しているだけで、
単独で使うことがほとんどありません。
一方、現代中国人は、敏感に反応する人が多いようです。
秦→SINA→CHINAとなり、
漢字圏では、秦→支那となり、
戦前の日本人は、度々変わる王朝名(明や清)と、
中国大陸(支那)を区別するために使用していたようです。
後日、冒頭の会話を中国語の授業で、
話題に出し、差別意識はないが、
いくつか固有名詞として使われている。
というと、やっぱり先生も不機嫌になり、
なぜそんな言葉を使っているのかと言ってきました。
あえてそこに触れる必要は無いですが、
日本では伝わった時代とともに、
中国に対する呼称が変化し、
それが現代にも残っている言葉があり、
それぞれの語源まで調べると、
その時代の文化交流や国際情勢などに思いをはせることができます。
例)
・呉服
・漢字、漢文
・唐辛子、唐揚げ、唐草模様、唐手(現在では空手)