誰もが学校で習う論語の有名なフレーズ、
- 学びて時に之を習ふ、亦説ばしからずや。
- 朋有り遠方より来る、亦楽しからずや。
は、現在の中国人も知っています。
三孔とは
孔子の故郷、曲阜には、三孔と呼ばれる
世界遺産に登録されている観光名所があります。
岐山と曲阜から一字ずつ取って、命名されました。
さて、三孔とは、孔廟、孔府、孔林のことです:
- 孔廟(コンミャオ)・・・元は孔子の家で、その後、孔子に対する祭祀を行う場所として、皇帝たちによって増築され、現在は宮殿のような壮大な建築群となっている。
- 孔府(コンフゥ)・・・孔子の直系子孫と家族が住んだ邸宅。
- 孔林(コンリン)・・・孔子とその一族の墓所。現在でも孔子の子孫であれば死後、埋葬されることができる。
孔子の子孫
中国人の中には、孔という姓の人が結構います。
私も仕事で知り合った方が居て、
「孔子の子孫ですか?」と聞くと、
「第77世です」という返事が来ました。
孔という姓は、今でも十分、知名度、ブランド力あります。
そして、この孔子の子孫、なぜ何代目かが
わかるかというと、家系図が存在しているからです。
2006年に行われた家系図の調査により、
中国内と海外の子孫を併せて200万人を超えたそうです。
ギネスブックに認められています。
つまり、孔さんは、世界中に大勢居るのです。
では、直系の中の直系、嫡流は今も健在なのでしょうか?
実は、台湾に今もいらっしゃいます。戦前まで、
孔子の直系は、孔府に住んでいましたが、
そして、台湾で唯一、世襲の任官である
大成至聖先師奉祀官という職位についていて、
現在は第79世の嫡流の方が就いています。
これだけ子孫が多いと、
傍流の方もそれだけたくさん居て、
逆に直系で嫡流が貴重な存在になっています。