今回は、春節にまつわる話題です。
1. あいさつ
日本語での「新年あけましておめでとう」に当たるものは、
「新年好!(シンネンハオ)」、「新年快楽!(シンネンクワイラァ)」、
「過年好!(ゴウネンハオ)」などです。
ところが、春節に忘年会をすると、冒頭に、新年快楽!と言うことが多いので、
日本人からすると、まだ新年が来てないのに?と思うことがあります。
春節時に使うのが、「過年好!(ゴウネンハオ)」ですが、
「新年好!(シンネンハオ)」は、1月でも使用可能です。
つまり新年=新暦の正月、過年=旧暦の正月です。
2.春節の飾り
春節前となると、お店には、様々な赤色の飾りが売られるようになります。
それぞれ意味がありますので、いくつかご紹介します。
- 福の字
福を逆さまにするという発音:倒福(ダオフー)と、
福が来るという発音:到福(ダオフー)の発音が同じなので、
“福”を逆さまに貼ることが多いです。
- 魚の飾り
中国語では、魚(=ユウ)と、お金が余るという意味の余(=ユウ)が
同じ発音なので、魚の飾り物を家の中などに飾ります。
- 子供の絵
伝統的な衣装を着た男の子と女の子がセットになった絵のことを、
童男童女(トンナントンニュウ)と言います。由来となっている道教では、
神様(或いは仙人)に使える子供で、金童玉女(ジントンユウニュウ)とも言います。
- 玄関の文字(春聯=チュンリェン):
家や会社などの玄関に、上と左右に文字が貼ってありますが、
これを春聯(=チュンリェン)と言います。さらに
・上部:横批(ハンピー)
・門に向かって右側:上聯(シャンリェン)
・門に向かって左側:下聯(シャーリェン)
という名前がついていて、上聯と下聯は、上の句と下の句で対になっていて、
対聯(ドイリェン)と言います。そして、これらに関係する四字熟語を、
横批として横書きで上に書いています。
いずれも、今年1年が良い年でありますようにと願う、縁起物です。
中国では、民間の生活習慣の中に、道教や伝統が息づいていることがわかりますね。