出張者のための中国語講座

中国語をもっと身近に簡単に

にほんブログ村 外国語ブログ 中国語へ

日本人と中国人 その生活スタイルと服装の違い

 日本の文化は、古代より中国から大きな影響を受けてきたことから、

日本人は、自分たちの生活習慣や文化と共通するものが中国にあると

思うことが多いですが、現代中国と日本を比べると、

随分と違っているものがあり、

イメージと実際が違うという発見もしばしばあります。

 

1.北方の民族が与えた影響

 伝統的な日本家屋では、畳に直に座り、布団を敷いて寝るというものです。

一方、中国では、現代のマンションだけでなく、

伝統的な家屋でも、椅子に座り、ベッドで寝るというスタイルです。

家によっては土足で入る、或いは土足と室内スリッパなどの

区別があいまいというところがほとんどです。

これは中国が欧米の影響を受けたというよりも、

伝統的にこのような生活スタイルになっています。

 中国の歴史はダイナミックに王朝や民族が入れ替わるため、

その都度、様々な文化と融合し、今日の中国に繋がっています。

特に、大きな影響を与えてきたのが、

国史にしばしば登場する北方民族です。

特に、漢の後に成立した隋や唐による中国統一は

多大な影響を与えたとされています。

古代の漢民族は、日本の着物にも似た優雅でゆったりとした

漢服(ハンフー)という服装で、家の中では正座していたと伝えられています。

昔の日本人とよく似ていますよね。

一方、北方民族である鮮卑族は、来ていた服は胡服(フーフー)といって、

騎馬民族ということから、体にフィットして機動的な服装を着用し、

土足で家に入り、椅子の生活だったと伝えられています。

このような北方民族の影響により、古代漢民族と日本人が、

生活習慣の違いが形成されてきたようです。

 

2.服装の違い

日本人がイメージする中国人の服装と言えば、映画やアニメの影響で、

・人民服・・・・・・・中山装(ヂョンシャンジュアン)

・チャイナドレス・・・旗袍(チーパオ)

ですが、現在こういった服装の中国人はほとんどいないです。

人民服は、孫文が日本の学生服を参考にして考案したとも言われ、

率先してこの服を着たからとも言われることから、中山装と呼ばれます。

これは孫文が自ら孫中山と称したことから、

中国では孫文のことを孫中山(ソンジョンシャン)と呼ぶことに由来します。

ちなみに、孫文は、日本に住んでいたときに、

近所に「中山」という邸宅があり、

その表札の字を気に入ったことから孫中山と称するようにしたそうです。

チャイナドレスは、満州民族の民族衣装を基に、

近代になってから女性のワンピースとしてデザインされたものです。

スリットが入っているのは、元々は、脚をセクシーに見せるためではなく、

騎馬民族である満州民族が馬に乗るためのものです。

満州八旗というように、満州民族は、旗で部隊編成を組むなど、

旗が大きな意味を持っていました。

旗袍(チーパオ)と中国語では呼ぶのもこの影響です。