海外へ出張、或いは赴任する際に、
何かとお世話になることがあるのが総領事館です。
しかし、各国の首都(中国だと北京)には大使館も設置されており、
大使館の領事部というようになっていることがあります。
では、大使館(ダーシーグァン)と領事館(リンシーグァン)は、
何が違うかご存じでしょうか?
意外と知らない方が多く、私も以前、ビザ取得のために、
麻布にある中国大使館に電話をして、
それは領事部にと言われたものの、同じ敷地、建物なので、
イマイチわからなかったことがあります。
ひとことで言うと、大使が居るのが大使館、総領事が居るのが総領事館です。
この説明だとわかるようでわからないです。
大使と(総)領事の役割の違いを知ると、わかってきます。
大使は、本国を代表して、相手国との外交を行う役割です。
このため、大使館は外交を行う機関であり、
各国の首都に1か所設置されています。
北京には、日本大使館があり、東京には、中国大使館があります。
日本の大使は、認証官ということで、内閣の任命を受けて、
天皇陛下より認証が行われるという国を代表するような地位にあります。
外交問題が発生すると大使が呼び出されたり、帰国を命じたりされますね。
一方、領事館は、外国における邦人へのサービス、
或いは安全の確保を行う機関であり、相手国との経済や文化面での
交流も役割として存在してます。
ですので、中国国内の主だった都市、或いは在留邦人の多い都市に、
総領事館が設置されており、そこでパスポートの更新、
在外選挙などを行える一方、
何か事件等発生した場合の邦人の安全を守る役割を負っています。
一方、中国人に対する日本へのビザの発行もサービスの一つです。
中国国内にある日本の総領事館:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/zaigai/list/asia/china.html
日本国内にある中国の総領事館:
http://www.china-embassy.or.jp/jpn/sgjss/t62813.htm
首都にある大使館には、総領事館或いは領事部などが併設されており、
ここでは総領事館と同様のサービスを受けることができます。
中国大使館領事部(東京)と名古屋総領事館では、
2016年10月以降ビザ申請等の手続きは行わず、
ビザ申請センターへ移管されていますので、
ビザ取得の際は、どこに申請するかご確認の上、
手続きを行うようにして下さい。
入国制限緩和に関して報道が色々出ていますが、
正確な情報については各地の総領事館までお問い合わせください。